相続の手続き

相続が発生すると、期限内に各種の手続きが必要となります。

期限 項目
(1)相続発生 ・遺言書の確認
・遺言・債務状況の確認
・葬儀費用の領収書の保管
・相続人の確認
(2)7日以内 ・死亡届の提出
(3)3ヶ月以内 ・相続放棄、限定承認の申立
(4)4ヶ月以内 ・被相続人の所得税の申告と納付(準確定申告)
(5)10ヶ月以内 ・遺産の評価、鑑定
・遺産分割協議書の作成
・相続税申告書の作成
(6)それ以降 ・遺産の名義変更手続(不動登記、預貯金、有価証券等)

 

各期限ごとの手続きについて説明致します。

(1)相続発生時

・遺言書※1の確認
・遺言・債務状況の確認
・葬儀費用の領収書の保管
・相続人※2の確認

※1:遺言書とは、相続に関して故人(被相続人)の意思を書面として残したもの。
遺言は「ゆいごん」または、「いごん」と読みます。

※2:財産を残した人(故人)を被相続人といい、財産を相続する人を相続人といいます。
法定相続人については、民法第886条~第895条にて規定されています。

(2)7日以内

・死亡届の提出

被相続人(故人)の死亡から7日以内に死亡者の住所地の市区町村役場の戸籍係に死亡届を提出します。その際には、印鑑及び死亡診断書が必要となります。
死亡届の届出人になることができるのは、親族(同居している場合もしていない場合も)、親族以外の同居者、家主、地主、土地家屋の管理人等です。葬儀社による代行も可能です。

(3)3ヶ月以内

・相続放棄※3、限定承認※4の申立

※3相続放棄とは、一切の財産を相続しないことを言います。
相続放棄を行うためには、相続があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に届け出を行わなければならない。
相続放棄を行った場合は、最初から相続人ではなかったとみなされるため、代襲相続もできなくなります。相続放棄がされた分の相続財産は、残る相続人で分けることになります。

※4限定承認とは、被相続人の財産の範囲内で借金を相続することを言います。すなわち、プラス財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐという限定付き承認です。つまり、相続財産よりも相続負債の方が多かった場合、相続人自身の財産から残った借金を支払う義務はありません。限定承認も相続放棄と同様に相続があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に届け出を行わなければならないです。相続放棄は、相続人一人でも可能ですが、限定承認は相続人全員で届け出をおこなわなければなりません

(4)4ヶ月以内

・被相続人の所得税の申告と納付(純確定申告)

被相続人の準確定申告は、相続人が提出します。相続人が複数の場合は、原則として相続人全員が共同で連署により提出します。納付が必要な場合の納付期限も、準確定申告の提出期限と同様です。

被相続人の準確定申告が終わったら、10ヶ月以内に具体的な遺産分割の協議と相続税の申告書の作成をスタートします。

(5)10ヶ月以内

・遺産の評価、鑑定
・遺産分割協議書の作成
・相続税申告書の作成

遺産分割協議書には、相続人全員の署名、実印による押印、印鑑証明書の添付が必要となります。
また、延納や物納を行う場合には、延納と物納の申請も必要となります。

相続税の申告期限10ヶ月以内に行うことを説明しましたが、10ヶ月以内に多くのことを行わなければならないことが分かります。

相続人にとっては、故人の死という精神的にも負担のかかる状況で10ヶ月という期間は短いです。従って事前の準備とだれが何を相続するのかを決めておくのは、被相続人の重要な仕事であると言えます。親族間の遺産争いや感情的なしこり金銭に替え難いダメージとなるため、そのような状況になることを回避すべきであることは、言うまでもなく被相続人が最も望むことでしょう。

 

次に相続税対策~3つのポイントを確認する。
次に法定相続人の範囲について確認する。
次に相続税の申告について確認する。
次に相続税の計算方法について確認する。